ストレス性障害(適応障害)
その悩み、病気のせいかもしれません
ストレス性障害(適応障害)
・ストレスを感じる問題、環境、人間がある
・憂うつ、気分の落ち込みがある
・興味や喜びの喪失がある
・食欲がない
・睡眠がおかしい
・疲れやすい
これらの症状にお悩みの方は、医療機関をご相談ください。
ストレス性障害(適応障害)
適応障害は、強いストレスを感じることでこころの不調が現れる病気です。
こころの不調と一口に言っても「憂うつな気分で落ち込む」「不安が強く神経質になる」「ソワソワと焦る気持ちが続く」などがあります。
特徴は、ストレスとなる出来事が明らかなことです。
適応障害は、ストレスとなるきっかけから3カ月以内に発症し、ストレスがなくなれば6カ月以内に改善していきます。ですが長引くと、うつ病や不安症といった遷延する病気につながる場合もあるので、早めの受診が推奨されます。
適応障害を引き起こすストレスたち
適応障害の原因となる主なストレスは、仕事、家庭、恋愛、学校、病気など、生活の中での多くのことです。
【仕事】
・上司などを中心とした職場の人間関係
・異動による仕事内容や環境の変化
・仕事量の多さや責任の重さ
【家庭】
・夫婦間の不仲
・義理の両親との関係
・育児や教育の問題
・引っ越し
・経済的な問題
他にも婚活や失恋、転校、いじめ、受験の失敗などなど、ライフイベントによるさまざまなことが適応障害を引き起こします。
なかでも、適応障害をもっとも引き起こす問題は人間関係のトラブルです。
「明日も職場であの人の顔を見るのが苦痛だ」
「あの人が家にいるから帰りにくい」
そんな悩みが実は適応障害という病気のせい、ということもあるのです。
適応障害の治療法
ストレスによる病気の治療で重要なのは、(1) 環境を調整する(2) 精神療法 (3) 復職支援が基本的な治療法となります。
(1)環境を調整する
適応障害の治療には、ストレスのもとになるストレッサーへの暴露を減らすことが基本です。例えば、パワーハラスメントを受けていたり、職場になじめなかったりするようなら、部署や人の配置を変えてもらうなど、環境を変える方法(環境調整)を考えましょう。また、休職も有効な選択肢の1つです。当院では診断書の作成も受け付けていますので、休職方法についても相談しやすいクリニックになっています。
(2)精神療法
カウンセリングのように精神科医や心理士らと話し合うことで、無理しすぎてしまっていた部分や、苦手としていたストレスの特徴などを見つめ直すきっかけをつくり、次の生活に生かせるように取り組み、ストレスを減らしていきます。
病気による不安や孤独を感じている場合は、同じ病気の患者さんどうしが交流する患者会などのご紹介もしています。
(3)復職支援
適応障害で休職・退職した際に受けることができる経済的な支援制度や復職プログラムを紹介します。また産業医との連携や診断書の作成など、復職におけるストレスを軽減し、スムーズな復帰となるように支援します。
適応障害は、ストレスの多い現代社会では非常にかかる人が多い疾患です。
もとの環境に戻ることだけを治療目標としていくのではなく、治療にあたっては原因となるストレスから十分に離れることができているか、以前の生活に戻りたいという本人の意欲が十分かなどを確認し、よく相談して治療方針を決めていくことが大切になります。
もしお悩みの場合は、いつでもご相談ください。